総合マーケティングビジネスの富士経済(東京都中央区)はこのほど、太陽光発電設置住宅およびZEH、オール電化住宅の市場と、ハウスメーカー/ビルダー/リフォーム事業者のZEHや先進エネルギー住設機器に関する採用状況についてまとめた報告書「2017年版 住宅エネルギー・サービス・関連機器エリア別普及予測調査」を発行した。
2016年度の太陽光発電設置住宅戸数(フロー)は20.8万戸、そのうち44.7%の9.3万戸が新築戸建太陽光発電設置住宅だった。今後、ZEHに対するハウスメーカー、ビルダーの取り組みが本格化することから、2025年度には2016年度比14.4%増の23.8万戸、そのうち13.4万戸が新築戸建太陽光発電設置住宅になると予測する。
2016年度のZEH戸数(フロー)は、新築戸建太陽光発電設置住宅の30.1%を占める2.8万戸だった。今後、FIT買取価格低下による自家消費ニーズの高まりと中堅ビルダーによるZEH提案活発化、建材メーカーや商社などによるZEH提案に意欲的なビルダーの開拓により、2025年度には2016年度比2.5倍の7.1万戸になると予測する。
大手ハウスメーカー8社による2016年度のZEH販売戸数は、ZEH市場全体の60.7%を占める1.7万戸。住設機器採用状況は、太陽光発電システムが3~8割の採用率だった。ZEH販売戸数拡大に向けて、太陽光発電設置率の向上を課題とする事業者が多い一方で、HEMSは太陽光発電設置住宅に標準搭載とする事業者が増加。ハイブリッド給湯器は、LPガスエリアでのZEH熱源機器の一つとして提案を行うハウスメーカーもみられる。
その他のビルダーによる2016年度のZEH販売戸数は1.1万戸。ZEHの熱源選択では、販売価格が100万円を超えるエネファームの提案はまだ一般化しているとは言い難く、エコキュートを採用するケースが多いと予想する。
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