建設・不動産関連の資格取得スクール「総合資格学院」を運営する総合資格(東京都新宿区)は、9月5日に合格者が発表された2017年一級建築士試験「学科の試験」について、分析結果を発表した。合格者属性の「男女別」では、「女性」が前年比2.6ポイント増の24.1%となり、過去最高となった。建設系の他資格でも合格者における女性の割合は上昇しており、女性の活躍推進に向けた建設業界でのさまざまな取り組みが一定の成果をあげていると推察される。
今年の受験者数は2万6923人、合格者は4946人、合格率は18.4%で、各項目とも前年度を上回った。
受験資格別における「大学」の割合が前年比1.6ポイント増の72.1%、年齢別の「24~26歳」の割合が前年比1.7ポイント増の23.9%を記録。建設業界での若手に対する取得要請を反映し、受験資格を得た大卒、大学院卒の人が早い段階で学科試験を受験、合格することが主流になっていると考えられる。
試験については、総得点の合格基準点が90点から87点に下方補正され、難易度が高かったことがうかがえる。実務的な問題や法改正・新規準・新技術に関わる問題が出された一方、過去に出題された内容について、正誤の判断が難しい問題が選定される傾向があった。このため、同社では新規出題傾向を踏まえた学習と、過去問の暗記にとどまらず基本事項から正しく理解する学習が重要になるとしている。
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