全国木造住宅生産体制強化推進協議会は、47都道府県の木造住宅生産体制強化推進協議会と連携し、2020年までに新築住宅における改正省エネルギー基準適合率100%達成を目標に掲げ『住宅省エネルギー技術講習会』を開催する。対象者は工務店の設計者や大工、現場管理など。
講習内容は「施工技術者講習会」と「設計者講習会」の2種類。後者はさらに「詳細計算法編」と「省エネ設計実務入門編」に分かれる。最新の2016年省エネルギー基準に対応したテキストを用い、適切な断熱施工方法や外皮性能の計算などを半日かけて学んでいく。
受講料は一律1000円。修了証を発行する場合は別途手数料(賞状タイプ:1000円、カードタイプ:2000円)が必要。国土交通省補助事業によるもので、自社の社員が本当に省エネに関する設計・施工技術を理解しているのか再確認する機会として有用だ。
2016年度の同講習会修了時に実施したアンケート調査では、「今まで正しく施工していなかった断熱施工部は?」との問いに対し「気流止め」との回答が33.5%、「筋かい部」が25.1%と続いた。さらに「難しい・やりにくいなと感じた断熱施工の部分は?」との問いには「筋かい部」が30.4%、次いで「気流止め」が22.2%との結果に。自分が正しい施工方法を行っていなかったと気づいておらず、本講習会を受講したことで正しい施工方法の難しさを知ることができた受講者が3割にのぼることがわかった。
「最適な断熱住宅を普及・建設していくにはどの分野の意識啓発が必要か?」との問いには「現場施工者」との回答が51.4%と最も多く、次いで「設計従事者」が47.7%、「施工管理者」が47.3%だった。実際に手を動かす大工や職人も正しい知識を学ぶ必要があると感じる受講者が多い。
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