YKK AP(東京都千代田区)は8月4日、「第4次中期環境事業計画」(2013年度~2016年度)に基づき進めてきた環境活動の2016年度報告を発表した。国内製造・営業部門では、全拠点における節電活動の定着とともに、待機電力の削減や見える化による自然エネルギーの活用、高効率照明(LED)への切り替え、エネルギーロスの削減などに取り組んだ結果、2010年度に対してエネルギー原単位(出荷重量当たりのエネルギー使用量)で13.8%の削減を達成した。
また、新商品の開発時に、原材料の削減や製造時の省資源、生態系配慮、使用時の省エネ性、廃棄時のリサイクル性等について評価し、「エコ商品」「エコクローバー商品」の分類を定める環境製品アセスメントでは、2016年度に開発された商品がすべて「エコ商品」以上となり、「エコ商品開発比率」は2013年度から4年連続で100%を達成。「エコ商品」の売上高比率は87%となった。
2016年度に販売した商品の使用時におけるCO2削減効果(削減貢献量)は、断熱性が高く省エネ性能に優れるエコ商品が多いことから、サプライチェーンを含む事業活動全体のCO2排出量に比べて約123万1000トン上回った。
最終処分されている廃プラスチック類のリサイクル化の取り組みでは、再資源化率が99.5%となり、「ゼロエミッション」(日本サッシ協会の定義による97%以上の状態)を達成した。
2017年度からスタートする「第5次中期環境事業計画」では、エコ商品開発比率100%を継続するとともに、住環境における省エネ性能が重要視される中、ネット・ゼロ・エネルギーの住宅(ZEH)やビル(ZEB)の実現と普及に向けて、高レベルな断熱基準にも適合する環境配慮型商品の開発に取り組む。「モノづくり」では、エネルギー原単位を2020年度までに2013年度比11%削減、廃棄物においては2017年度に再資源化率100%を目指す。
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