小松精錬(石川県能美市)が金沢工業大学革新複合材料研究開発センター(ICC)と共同開発したロープ状の炭素繊維複合材「カボコーマ・ストランドロッド」が2018年をめどにJIS化される見通しとなった。これを受けて同社は8月1日、都内で事業戦略発表会を行った。
同社ではJIS化によって「カボコーマ・ストランドロッド」の耐震補強材としてのニーズが高まるとして、今後、建築分野における炭素繊維事業へのさらなる設備投資、営業販路拡大に注力する。会見で代表取締役の中山賢一会長は、カボコーマの開発を「日本の将来に大きく貢献する新しい技術」とし、「これまでファブリックをメインにやってきたが、マーケットが縮小する中で、これからは建材・資材といった繊維以外の戦力ももっと充実、拡大させていく」と意気込みを語った。
2025年度までに30億円の売上を目指す。この内、木造戸建住宅への販売は20億円を見込む。全国の販売代理店を通して施工店へ販売する。カボコーマ・ストランドロッドは、2018年4月から予定されている箱根富士屋ホテルの耐震改修工事への採用が決まっている。
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