民泊事業会社の楽天LIFULL STAY(東京都千代田区)は8月2日、中国の民泊プラットフォーム「途家(トゥージア)」を展開する途家グループと、民泊事業における業務提携を結ぶことで合意した。同日、同グループとともに都内で会見を開き、今後開設予定の民泊仲介プラットフォーム「Vacation Stay」(仮称)に掲載する国内民泊物件を「途家」に供給して販売し、中国人旅行客の受け入れ体制を強化することを明らかにした。
楽天LIFULL STAYから途家への国内民泊物件の供給は、来年の民泊新法施行後を予定する。そのほか、今回の提携では、途家の集客力を生かした販売促進、両者の保有情報を生かしたマーケティング活動などに取り組むことに合意した。
会見に出席した楽天LIFULL STAYの太田宗克社長は「中国マーケットへの期待は大きい。機会を広げて、民泊を盛り上げていきたい」と語ったほか、将来的には、途家の登録物件を「Vacation Stay」で紹介することなど、今後の提携の広がりにも期待をこめた。
来日した途家グループの楊昌楽(ヤン・チャンルー)氏(途家オンライン情報技術・共同経営者兼COO)は「日本は風景が美しく、グルメも豊富、距離も近い。中国人にとっての(旅行先)ランキングはとても高い」「今年の民泊新法、2020年の東京オリンピックがある日本では、今後、民泊が大きく伸びるだろう」と考えを語った。
「途家」は、途家オンライン情報技術(中国・北京市)が2011年から展開する民泊プラットフォーム。中国人の民泊利用者を主な対象としてサービス展開し、登録物件は世界70か国で50万件を突破。中国最大規模の民泊プラットフォームに成長している。
2016年からは海外展開を開始し、日本でも日本途家(東京都千代田区)を設立。日本途家はこれまで、掲載物件の開拓、ホストへのサポート、日本市場の調査分析、プロモーション活動などを行っている。今後は、途家ブランドの強化やサポート体制の拡充、地方での直営施設「途家ハウス」の展開、地方自治体とのコラボレーションなどに取り組む考え。
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