小松精練(石川県能美市)は7月28日、熱可塑性炭素繊維複合材「CABKOMA(カボコーマ)ストランドロッド」が、耐震補強材として1年後の2018年をめどにJIS(日本工業規格)化される見込みであることを発表した。
同製品は、同社が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)によるセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの支援を受け、金沢工業大学革新複合材料研究開発センター(ICC)と共同開発したもの。日本の伝統産業である組紐の技術と、現代の炭素繊維の技術を融合した強さとしなやかさを備えたロープ状の材料で、外層を合成繊維や無機繊維でカバーリングし、熱可塑性樹脂を含浸させている。軽量でロッドを巻いた状態で搬入ができ、輸送コストを大幅に減らすことができる。
これまでの使用例では、建築家・隈研吾氏の設計による小松精練旧本社棟の改築工事に耐震補強材として初めて用いられたほか、重要文化財「善光寺経蔵」の保存修理工事で採用された。
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