国土技術総合研究所と建築研究所は7月18日、2016年12月に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災における建物被害の調査・分析結果を公表した。同火災では、屋根のみ焼損したものや屋根から燃え始めたとみられるものが多かったため、現代仕様の瓦屋根で試験を実施したところ、風速10m/秒の状況でも現代仕様の瓦屋根であれば燃えぬけることがないことが確認できたという。
検証では、飛び火実験を昭和初期仕様と現代仕様の瓦屋根の2種類で実施した。風速は5m/秒と火災当日の平均風速に相当する10m/秒で実施した。昭和初期仕様の瓦屋根で、風速10m/秒の時のみ、燃え抜けが見られたという。(写真)
また、現地の状況を再現したデータをもとに、古い建物の外壁や窓のすべてに防火措置を施して防火性能が確保されていれば、飛び火の発生や焼損棟数が大きく減少することも確認できたという。
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