大和ハウスグループの大和リビングマネジメント(東京都江東区)と東京電力パワーグリッド(東電PG、東京都千代田区)は8月1日~10月31日の3カ月間、大和リビングマネジメントがサブリース事業を展開する賃貸住宅内で、IoTを用いたエネルギーマネジメントシステム構築に関する共同実証試験を実施する。
今回の共同実証試験は、賃貸住宅入居者50世帯の協力を得て、住戸ごとに電気の使用状況や家電製品別の利用情報を抽出できる専用の電力センサーと、住戸内の温度や湿度などを測定する環境センサー付マルチリモコンを設置して実施するもの。
東電PGは、専用の電力センサーから得られる電気の使用状況から電気の使用量を予測する分析アルゴリズムを備えたIoTプラットフォームを開発する。大和リビングマネジメントは、東電PGが提供する電気の使用状況や分析アルゴリズム結果、環境センサー付マルチリモコンから得られる温度や湿度などの情報を、NECパーソナルコンピュータとキュレーションズが共同開発中のIoTプラットフォーム「plusbenlly(プラスベンリー)」に取り込み、エアコンなどの家電製品を自動で運用・制御する機能を開発する。
両社はこれら2つのプラットフォームの連携により、家電製品を自動で運用・制御するノウハウや各プラットフォームの有効性を検証し、同システムの賃貸住宅への本格導入を検討する。将来的には、同システムと音声認識端末を連携させ、音声による家電製品のコントロールや、生活リズムを生かした家電製品の自動運用・制御についての実験や検討も行う予定。さらに、IoTの個人情報漏洩リスクやサイバー攻撃に関わる保険商品なども検討する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。