小売店向けの卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を運営するラクーン(東京都中央区)はこのほど、同サイトの利用者を飲食、美容、住宅関連など小売業以外の事業者へも拡大したところ、不動産会社や工務店、リフォーム会社、民泊代行業者などの利用が増えているといい、今後は住宅業界へも重点を置いて品ぞろえを強化する。
スーパーデリバリーはファッションや生活雑貨から電化製品、什器・店舗資材まで幅広いジャンルの商品を取り揃えており、現在、出展メーカーは1200社、64万点あまりが商品登録されている。家具や寝具、インテリア雑貨の品ぞろえも多いことから、もともと住宅関連企業との親和性は高く、昨今注目されているライフスタイル重視の住宅提案がさらに利用者の拡大を後押ししているとみられる。
スーパーデリバリーの最大の魅力は、卸売価格で商品を購入できること。平均で定価の50~60%で仕入れることが可能という。また、1点から購入ができるので欲しいものを欲しい分だけ買うことが可能。取引の流れはこうだ。利用者がスーパーデリバリーから注文すると、メーカーより直接商品が配送される。スーパーデリバリーから出荷通知が届いたら、利用者はスーパーデリバリーに代金を納入する。掛け払いができるので初回から代金後払いが可能でそれも利用者拡大につながっていると言う。
通常、利用者には月額2000円の会費がかかるが、小売業以外の事業者は当面の間、月会費を無料にして認知拡大、利用者拡大を図る。
「家具やインテリア、雑貨はニトリやイケヤで購入している事業者が非常に多い。今後は工務店やリフォーム会社にスーパーデリバリーの存在を知ってもらい、卸値価格でお得に利用してもらいたい」と統括本部の野口龍副本部長は言う。
現在は、ライフスタイル提案型の工務店や建設会社が運営する雑貨屋、カフェなどでインテリア雑貨や家具の仕入れに利用されるケースが多いが、今後は建材の仕入れ先としても利用してもらえるようフローリングや壁紙など住宅建材の取り扱いを増やしていく考えだ。
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