大建工業(大阪市北区)は5月15日、主力のエコ事業における新たな用途展開として、国土防災技術(東京都港区)と共同開発した土壌改良材「DWファイバー」を発売した。国産の木材チップを解繊処理し、植物の生育促進効果のあるフルボ酸を添加したもので、防風林の客土形成、斜面の吹き付け緑化などの土木工事を行う自治体や工事業者に提案する。
同製品は、(1)木質資源をランダムな繊維構造に形成しているため、高い通水・保水性能を発揮する、(2)嵩(かさ)密度が低く空気を多く含むため、地温の変化を抑制するなど、植物が生育しやすい土壌環境づくりに役立つ、(3)100%バージン木材の繊維を使用していることから、土の中で分解・土壌化し、環境負荷を抑えながら利用できる、といった特長を備える。
同社は同製品の製造にあたり、2016年11月に鳥取県日南町、日南町森林組合、LVL製造メーカーのオロチ(鳥取県日南町)との4者で立ち上げた『日南町「木材総合カスケード利用」事業化検討プロジェクト』において、日南町森林組合が切り出した木材からオロチがLVLを製造する際に発生する端材を活用した木材チップを使用する。
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