新建新聞社は6月22日、地域で活躍する工務店8社の経営者を招き、各社が現在挑戦している取り組みを共有する「工務店経営カンファレンス2017」を開催する。
新建ハウジングDIGITALでは、登壇者のインタビューを集中連載する。
岡庭建設 専務取締役
池田 浩和 氏
1970年に(有)岡庭工務店として創業、1972年に岡庭建設株式会社に組織変更。多摩産・関東近郊・紀州の木材を使用した木造軸組み工法住宅を手がける。
家と土地を守るワンストップサービス
立地・価格よりも建物の質を重視
弊社は、自然素材の木の家づくりを事業の核にしていますが、その一方で不動産事業にも25年前から取り組んでいます。大工だった先代がこれからの工務店は川上の不動産情報が必要になると思い立ち、不動産事業を始めたのがきっかけですが、地域の土地守りをする不動産業と家守りをする工務店の両方の良い点を守ってきたわけです。
その後、不動産事業部を経て、岡庭建設の関連会社として岡庭不動産を2012年に設立しました。既存住宅ストック市場で最近注目されているワンストップビジネスを25年前から行ってきたとも言えます。
ただし、弊社で行っているワンストップサービスは、近年のストック市場でトレンドとなっている、立地重視、建物価格重視のスタイルとは立脚点が異なります。
弊社に家づくりを相談しにくる施主の多くは、自然素材の木の家に住みたいと希望する方々。必然的に不動産仲介の場合でも建物の内容からの相談となるケースがほとんど。建物の質こそが弊社の不動産事業の強みになっているのです。
地域の工務店にとって新築で良い住宅を提供し続けること自体が、既存住宅市場の流通促進に大きく貢献することであります。
これからの既存住宅に求められるものは長期的に価値を持ち続けることができる性能、高耐久性。現在、提供している住宅の多くが長期優良住宅となれば、10年後の既存住宅流通市場は今よりもさらに活発な市場に変わっていくものと確信しています。
そのためには、これからのワンストップサービスは居住者とサービス提供者側とが信頼関係を本当の意味で深めていくことが求められます。
良質な既存住宅市場が拡大する上でも、弊社は施主が満足するワンストップサービスの提供を心がけ、アフターメンテナンスとして、家と土地を守り地域を活性化していきたいと思っています。 (談)
工務店経営カンファレンス
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