LIXIL住宅研究所GLホームカンパニー(東京都江東区)のFC加盟店であるGLホーム米沢店(中村建設、山形県米沢市)は、大規模災害時に地域住民の自立型避難所としても活用可能な次世代レジリエンスホーム『家+X』のモデルハウスのある『レジリエンス展示場』を5月13日、米沢市中田町にオープンする。一般公開に先立ち、5月9日に記者発表見学会を開催した。
GLホームの『家+X』は、2×6工法と制震システム「GTSウォール」を採用した「ハイパーモノコック構法」を基本構造とし、大地震時の本震や繰り返しの余震に対して強い構造を持つ。また、“北海道基準”を上回る高断熱性能を備えたゼロ・エネルギー住宅として、ガスエンジンコージェネユニット「エコウィルプラス」および地域価格連動型LPガスと組み合わせた「HL2スーパーレジリエンスシステム」、太陽光発電システム、電気自動車との連携などエネルギー自由化時代への対応と合わせて、省エネ・創エネによる生涯コスト最小化を実現する。
GLホーム米沢店の新たなモデルハウスでは、6.3kWの太陽光発電システム、30日間の電力・ガス供給が可能な大容量プロパンガスによる自立型発電システム、電気自動車と住宅の間で電気を融通するシステムの3つの電力系統を備え、平時には太陽光発電による余剰電力を売電や電気自動車への充電に回し、停電時には3つの電気系統から住宅内で必要な電力を供給し続けることができる。太陽光発電システムは、積雪の多い地域性に合わせて敷地内に野立てで設置した。
また、新モデルハウスでは、36リットルの飲料水の循環備蓄、90リットルの貯湯ユニット、200リットルの雨水タンクによって飲料水・生活用水の確保が可能となっている。
さらに、同展示場では、事務棟のレジリエンスも強化した。4人家族の約10日分(120リットル)の飲料水を確保する貯水設備を備えるほか、災害時には1リットルの水で使用可能な「レジリエンストイレ」を一般商品化に先立って2か所設置。さらに、仮設テントの設営が可能なイベントスペースに「かまどベンチ」を設けるなどの整備を行った。平時には地域自治体の防災イベント会場などとしても提供する。
GLホーム米沢店/中村建設の中村浩代表取締役社長は、新たなモデルハウス・事務所棟の建設について「これらの利用可能な新しい技術を、地域の人々にも知ってもらいたいと思い、新設を決めた。(昨年9月に閉館した)以前のモデルハウスでも地域の方々との交流を行ってきた。新たなモデルハウスを通じて、少しでも地域に役立つことができたら」と語った。
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