公益財団法人LIXIL住生活財団(東京都江東区)は、次世代のサステナブル住宅の技術を模索・検証し、社会にその技術を発信することを目的に開催する「第7回LIXIL国際大学建築コンペ」において、世界11カ国・13大学の中から最優秀賞に九州大学の「Colobockle Nest」を選出した。
今回のコンペでは「Spa in the Nature(自然の中のスパ)」をテーマに、“お風呂”という一つの空間に特化した提案を募集。九州大学の作品は、スパ空間全体の中で起こる“体験”に連続性を持たせ、お湯に入るまでのプロセス全体をデザインしている点や、コンセプトを作るにあたりその土地の文化まで考え、アイヌの伝承をモチーフにデザイン設計されている点などが高く評価された。
審査会には、審査委員長の隈研吾氏(建築家、東京大学教授)、審査委員の野城智也氏(東京大学生産技術研究所教授)、小山薫堂氏(放送作家、脚本家)、デイナ・バントロック氏(建築家、カリフォルニア大学バークレー校教授)、塚本由晴氏(建築家、アトリエ・ワン共同代表、東京工業大学大学院教授)が参加。隈研吾氏は総評で「お風呂という空間が世界で多様な進化を遂げているなかで、今回のテーマにおいては、単に日本のお風呂文化へのリスペクトだけでなく、思い切り・新しさ・洗練が必要とされ、過去のコンペの中でも特に難しかったのではないかと思います」とコメントした。
最優秀賞を受賞した「Colobockle Nest」は、隈研吾建築都市設計事務所のサポートのもと実施設計を行い、北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に竣工予定。
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