LIFULL(東京都千代田区)は4月12日、既存住宅の建物価値の検査・評価・見える化を一つのパッケージにした新サービス「LIFULL HOME’S住宅評価」を発表した。7月までに建物価値の検査・評価からサービスを開始する。建物価値の見える化は、今夏のサービス開始を予定している。
建物価値の検査は、建物検査(インスペクション)、設備保証、シロアリ検査の3つのサービスを展開する。建物価値の評価は、不動産流通推進センター(東京都千代田区)の価格査定マニュアルに基づき適正な評価をし、査定結果をもとに全国保証(東京都千代田区)が建物価値を含めた担保価値評価を実施する。さらに現在、担保評価をもとにした住宅ローンを大手金融機関(社名非公表)と開発中で今年度中に提供できる見込みであることを明らかにした。
建物価値の見える化は、検査・評価内容を「LIFULL HOME’S」にて今夏をめどに情報公開する。住宅ごとの検査・評価内容が一目でわかるように掲載すると言う。
同社が3月に行った調査によると、消費者の物件購入意識は、新築希望者が60%以上だったのに対し、中古希望者は15%だった。新築希望者は、建物自体や設備などの品質に対する不安や資産価値への不安を多く挙げていた。
LIFULLでは、新サービスによって、これら消費者の既存住宅購入の不安を解消し、納得・安心して選べる情報を提供することにより、既存住宅市場の活性化を促進したいとする。5年以内に国内の既存住宅取引全体の2割のシェアを目指す。
井上高志社長は、個々人の行動履歴をデータベース化し、一人ひとりに最適なサービスを的確に届ける「世界一のライフデータベース&ソリューション・カンパニーを目指す」とのビジョンを掲げ、住宅・不動産分野では今後、今回の新サービスに代表されるような不動産テックをさらに推し進めていくと語った。
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