FFe&Kiri総研(長野県佐久市)はこのほど、芯材に桐集成材を使用し、表面にダイライト(大建工業製)とマテリウム(凸版印刷製)を張った木製防火戸「ポーローニア60・30」を開発した。すでに特許を取得しており、現在は国土交通大臣認定の申請中。
同製品を市場に供給する準備をかねてより進めてきた同社。ISOに基づいた30分耐火構造を防火設備に、60分以上耐火構造を特定防火設備として供給していきたいとしている。さらに、従来の木製防火戸と比べコストを抑えられ、防火戸の主流であるスチール製防火戸よりも安く流通させることが可能とのこと。
同製品は、マテリウムと桐集成材の接点に酸素を供給しにくくし燃焼を抑え、60分以上加熱しても非加熱側の中心温度を90度以下に抑えられる工夫が施されている。また、枠材と躯体を留めるビス5本および鬼目ナットの連結部分がヒートブリッジの役割を果たし、丁番に伝わる熱を躯体へ逃がし枠にダメージを与えないよう考慮されている。
黒岩陽一郎氏(FFe&Kiri総研社長)は「火災時の消火救出が難しい死角となる場所が増す中で、この防火戸はシェルターの役割も果たし、より安全な住空間作りに貢献できると期待している」と思いを語る。
同製品の製造は柏木工(岐阜県飛騨高山市)にて行う。
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