木造注文住宅で急成長のホーメスト(八島睦代表、東京都)。独自のICT活用術で営業未経験の新人でも年12棟契約できる研修システムを実現する同社は、モバイル技術のフル活用で無残業や週休3日制も視野に魅力的な未来企業を目指す。
「トップ営業マンがいないと利益が出せない会社では生き残れない。誰でも営業できる仕組みをつくらないと」これはホーメストの八島代表が営業の一線で実績を残してきたからこそ言える経営哲学だ。
ホーメストは営業スタッフの半分が女性。「接客は好きだが住宅営業経験がない新入社員をゼロから育て年12棟契約できる社員に育てあげる研修システム」は同社の財産だ。この研修システムは、デバイスと場所を選ばない「住宅営業提案プレゼンシステム」をベースに、八島代表が厳選した研修用のデータや知識、質問事項を落し込むだけで、プレゼン現場でそのまま威力を発揮する。「年15棟を契約する女性も登場した」(八島代表)という。
ホーメストの母体は、1950年に設立し2003年に民事再生した日本を代表する住宅メーカーの殖産住宅。同社には殖産住宅の様々なノウハウが蓄積されており、そのひとつがプレゼンシステムにも活用されている。八島代表は「これらの仕組みを全国の工務店にも提供して日本の家づくりに貢献したい」としている。
「誰もが営業できる仕組みを」と考えた研修システムだが、実のところ設計や工事管理スタッフも同時にアクセスし活用している。全社員の「スケジュール管理」に活用できるほか、「現場管理」にも連動していて、現場が今どのように動いているかを誰でも確認できる。
また、工事担当者が、現場写真を撮って送ると、何時にどこの現場に行ったという日報や現場報告書に記録が残る仕組み。適正な工事管理ができるだけでなく「モバイルを活用することで無駄な時間がカットできる。実は、残業時間をゼロにすることが当面の目標。さらに業界初の週休3日制の住宅会社をつくりたい」と八島代表は目を輝かせる。さらに、過去の設計データを集約することで「ヒアリング情報を入力すると住宅設計プランが自力で作れるようにしたい。設計者は微調整だけが業務になり設計分野の時間とコストカットにつながる」という。ICT活用による業界の大改革が八島代表の夢だ。
八島代表は、4月開催の「大人気工務店に学ぶ!ICT活用セミナー」(主催:新建新聞社・新建ハウジング)で講師として登壇する。
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