「LIXIL最優秀エコライフ活動賞」
モトスミ・ブレーメン通り商店街とグリーンコンシューマーグループかわさき
「モトスミ・ブレーメン通り商店街のエコ調査隊」
舞台全体を使ったモトスミ・ブレーメン通り商店街&グリーンコンシューマーグループかわさきのプレゼンテーションの様子
日常の買い物をエコ活動のきっかけに
商店街、市民団体、学校が連携して活動持続
LIXIL(東京都千代田区)は、同社が共催した「低炭素杯2017」で、「LIXIL最優秀エコライフ活動賞」にモトスミ・ブレーメン通り商店街(http://www.bremen-st.com/)とグリーンコンシューマーグループかわさきによる「モトスミ・ブレーメン通り商店街のエコ調査隊」を選んだ。商店街の事業主やと市民団体、学校が連携し、普段の買い物を通して環境配慮行動を普及させるとともに商店街の活性化にもつなげる取り組み。各店のエコ活動を市内の小学生が調査分析することで、相互に啓発しあう持続的な活動となっていることなどを評価した。
「低炭素杯」は、身近なエコの取り組みを顕彰するコンペで、今回は全国から951団体が参加。2月16日にファイナリスト26団体がプレゼンテーションを行い、公開審査で受賞者が決められた。
モトスミ・ブレーメン通り商店街のホームページでも活動を紹介している
モトスミ・ブレーメン通り商店街は、東京・渋谷と横浜を結ぶ東急東横線の元住吉駅西口にある駅前商店街。加盟店は約180店舗。環境先進国・ドイツのブレーメン市ロイドパサージュ(商店街)と提携し国際交流も盛んだ。一緒に活動する、市民団体グリーンコンシューマーグループかわさきは、1999年から地球温暖化防止活動に取り組んでいるグループ。両者の協働で、14年前から商店街でエコバッグ(マイバッグ)の普及活動や「1店1エコ」運動を展開している。現在、この活動には約90店舗が参加している。
活動に参加する店舗には、目を引くよう緑色のポスター形式で、店頭の目立つ場所に自店の取り組みを表示
1店1エコ運動とは、エコ商品やエコサービスの取り扱いから省エネなどの身近な行動まで、各店が自分たちの店でできる取り組みを登録し、実践するもの。自店の取り組みを緑色のポスターで店頭表示し、環境行動を啓発する。買い物での優待など商店ならではの活動促進策を設けて、エコ活動を推進するとともに、商店街の地域住民へのアピールにもつなげている。
小学生と地域結ぶきっかけにも
小学生がチームで取り組みの聞き取りを行う
さらに環境教育の一環として、地元や近隣の小学校とも連携し、生徒たちが年に1回、各店のエコ活動・取り組みを調査する「エコ調査隊」を実施している。子どもたちは店を訪問し、実際の取り組みの内容を質問したり、各店の姿勢や買い物客の反応を調べたりして、評価する。スタッフと小学生が一緒に回って商店街のエコ活動を知るきっかけを作っている。
3年前からは子どもたちが、がんばっていると思った店を推薦する「エコちゃんず大賞」を開始した。こうした地域との結びつきが店側にとって、やりがいにもなり、14年という長期にわたっての活動持続につながっているという。
これらの活動を通して、子どもたちの環境意識が高まるだけでなく、商店街への愛着にもつながっているという。「自分たちの商店街」という意識も持ってもらえ、地域のにぎわいにもつながっているという。
調べた取り組みはまとめて、グループごとに報告。各グループで大賞の店を1店選ぶ
公開プレゼンテーションに臨んだモトスミ・ブレーメン通り商店街とグリーンコンシューマーグループかわさきのメンバー。前左端はLIXIL佐竹広報部長
今後の目標は、活動のさらなる拡大だ。商店街で参加店舗を増やしていくのと併せて、他の商店街にも活動を広めていきたいというのが、関係者の思い。モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合の伊藤博理事長は、今回の受賞をきっかけに、「他の商店街にも知ってもらい、活動の輪が広がっていけば」と期待する。
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