秋には認証制度も開始予定
当日公開されたデモンストレーション棟は、延べ43坪の木造軸組の建物で、次世代省エネ基準Ⅱ地域相当の断熱性を持つ。
南面にほぼ全面の大きな開口部を持ち、伝統的日本家屋の縁側のような「緩衝」領域を挟んで、外側・内側2列の「窓」とルーバー戸を設置。これらの開け閉めにより夏と冬で「モード」を切り替える暮らしを、設計のコンセプトの一つにしている。
北側に換気棟を設けることで建物内に風を効率的に通す工夫や、ルーバーによる日射遮へい効果など、パッシブデザインの要素が多く取り入れられている。
加えて、CO2収支をプラスにするための太陽光発電パネルを約8kW搭載。シミュレーション上は約30年でCO2収支をプラスにできるという。
現在、各種の計測を行っており、計算結果の整合性などを確認していく。
通常の住宅に比較した場合のコストアップは、開口部関連で250万円、太陽光発電システムで700万円、そのほかの設備で200万円程度。
施工期間は「実験的な取り組みを行いながらだったので、詳細は分析が必要だが、感覚的にはほぼ通常の住宅と変わらない」(設計を担当した小泉雅生首都大学東京教授)という。
以下に、誌面では掲載できなかった写真をアップしておく。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。