LIXIL(東京都千代田区)は3月1日、"平日はシャワー、週末は湯ぶね"といった入浴スタイルに対応する戸建て用システムバス「Arise(アライズ)」を発売する。取り外して丸ごと洗えるカウンターなど、ユニークな機能にも注目だ。
共働き世帯の増加とともにシャワー派が増えている実態を受けて、シャワーの使い心地を大幅に見直した。
標準採用の「フルフォールシャワー」は、立った状態で真上から大粒でやわらかいシャワーが降り注ぐというもの。これをスライドバーを前傾にカーブさせることで実現。従来のように首を曲げてシャワーを迎えにいく動作が不要になるだけでなく、座ったり、手持ちしても気持ちのよいシャワー浴ができるよう空間設計した。
グローエと共同開発したシャワーヘッドは、従来の節水型ヘッドより2倍以上面積を広くし、吐水穴を増やした。約200gと軽量で、ブルーやパープルなど4色から選ぶことができる。
また、清掃のしやすさにもこだわり、通常は壁に固定されているカウンターを簡単に取り外して裏も表も洗えるようにした。
リフォーム対応力も高めている。解体するまで床高や梁の位置がわからないケースへの対応策として、その場で壁高カットができる「内組平天井」、脚ボルトの付け替えで床高調整ができる「内組ボルト脚」といったリフォームアイテムを標準設定。職人不足や工期の長期化を防ぐとする。
これに関連して工事店向けのサポートも強化する。輸送や搬入出がしやすい小型配送の整備、生活者に伝わりやすいPR動画や空間展示にも力を入れていく。
浴室事業部長の深尾修司氏は「忙しい人に特化したお風呂として、シャワー浴にしっかりと軸足をおいて開発したのが今回の『アライズ』。2014年に発売した『スパージュ』は肩湯や打たせ湯といった新しいお湯の提案で年1万台のヒット商品に成長したが、今回のシャワー浴もそのバリエーションの1つと考えている」と話す。
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