「エアサイクルの家」のネットワーク、フクビエアサイクルチェーン(運営本部:東京都品川区)を展開するフクビ化学工業は7月4日、本社のある福井市で全国大会を開催。33年ぶりにリニューアルしたモデルハウスを公開した。
モデルハウスは2棟あり、どちらもあえて取り壊さずにフルリノベーションした。1棟はエアサイクルシステムを搭載したモデル、もう1棟は搭載していないモデル。エアサイクル工法・在来工法の体感・システム比較以上に、(登録工務店に対し)モデルハウスを活用した「これからの暮らし方」の提案に役立ててもらうのが狙い。新築需要の減少を見込んだリノベーションから始まり、2階の減築や吹き抜け、スタディコーナーを設けるなど、変化する価値観を反映した間取りになっている。延床面積約76m2(23坪)。
監修したイン・ハウス建築計画(東京都豊島区)の中西ヒロツグさんは、「今回のモデルハウスは、リノベーションによる住環境の改善と長寿命化の促進とともに、パッシブ&ローカルデザインを取り入れた。これからの暮らしと環境は地場工務店がつくるという旗印になれば」と話した。
![エアサイクル棟。まだ完成前で、植栽し外構も大幅に作りこむ予定。設計コンセプトは①流行に左右されない素材と間取り②パッシブデザイン③減築による室内環境の改善④これからの家族の暮らし方提案だ](https://www.s-housing.jp/wp-content/uploads/2016/07/S2-1-640x855.jpg)
エアサイクル棟。今後、植栽し外構も大幅に作りこむ予定。設計コンセプトは、流行に左右されない素材と間取り、パッシブデザイン、減築による室内環境の改善、これからの家族の暮らし方提案
![キャプション 1 手前がエアサイクル棟。まだ完成前で、植栽し外構も作りこむ予定。設計コンセプトは①流行に左右されない素材と間取り②パッシブデザイン③減築による室内環境の改善④これからの家族の暮らし方提案だ。](https://www.s-housing.jp/wp-content/uploads/2016/07/IMG_8232-640x427.jpg)
奥が在来工法の棟。大きさや間取りはほぼ同じだが、エアサイクル棟にはフクビ化学工業開発の屋根断熱材など同社らしさをより多く採用。ただし、システムの違いを売りにするのでなく、それによる「暮らしの違い」を見せるのが狙い
![フクビ化学工業だい](https://www.s-housing.jp/wp-content/uploads/2016/07/S3-150x150.jpg)
フクビ化学工業 八木誠一郎代表取締役
今回のモデルハウスリニューアルに合わせ、同ネットワークはブランドイメージやシステムも大幅に刷新。規格住宅も発売する。「エアサイクルによる環境共生の家」をテーマに、33年間の歴史を生かしながら、システム以上の提案力に磨きをかける考えだ。
フクビ化学工業代表取締役の八木誠一郎さんは、「1984年に業界に自然エネルギー活用の先駆けとしてスタートしたエアサイクルは、弊社そのものも牽引しイノベーションを促してきた。フクビ化学工業の原点となっていると言っても過言ではない。皆様からのご意見をいただきながら方向性をしっかりと確認しあい、全社挙げてエアサイクルの家の進化を図っていく。フクビを代表するブランドに高めていきたい」と意気込んだ。
エアサイクルの登録工務店は全国に300社。地域建材店などの加盟店は全国で53社。
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