建て主の思い込みを是正する
◉ 上記の考え方で作成した1回目のプランをもとに既存の空間で設計意図を説明すると、建て主の思い込みは徐々に氷解する。思い込みの是には採光と動線、家事楽、床面積のバランスという視点で説明するのが有効
◉床面積のバランスはリノベ特有の要素。リノベは建物のかたちと大きさ、構造がほぼ動かせない。(図1)スペースの区分けが先に決まっていて、そこに部屋を当てはめるかたちになる
◉不合理な配置に建て主が固執している場合、「Aのスペースに寝室、Bのスペースに収納を置くと、寝室が狭くて収納が巨大になる。寝室をBに持ってくると寝室近くにトイレも置ける」(図2)といった視点で説明すると建て主が考え直すきっかけになる
◉ 同時に家事楽を強調。農家づくりは床面積に余裕があるので、キッチン周りのパントリーや洗面脱衣室の室内干しスペースなどを広めに取って新築以上の価値を演出
◉ 通常プラン提案は3回程度。その間に採光や動線、床面積のバランス、家事楽の視点で建て主に意図を説明しつつ思い込みを是正。徐々に合理的なプランに寄せていく・・・・・
【残り2587文字、図13点、写真44点など】
この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン2021年12月号/工務店の経営を支える設計力』(2021年11月30日発行)P.100~111に掲載しています。
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