クリエイティブは内製化がマスト
司会:予算感みたいに、最低このくらいあった方がいいよみたいなのあるんですか?
林:やっぱり僕はね、その大分に帰ってちょっと大分じゃ仕事できないかも、と思ったのは、東京だとやっぱり0が1個2個違うんですけど、地方だと全然大丈夫です。
司会:行けますか?
林:全然いける。それこそ、毎月打ってるチラシの金額からすれば、その予算感あれば年間の広告予算立てられるし。
加賀爪:じゃあ月100万あったらいけるんだ?
林:全く問題ない。
青栁:多分今の話すごい真っ当だと思っていて。ただ、僕が地方の工務店で全く同じ根拠でやろうと思った時、地方の代理店にそういうの提案できる会社がないんですよ。
林:それでいうと、大分で探したらやっぱあるんですよ。大きいからとかっていう根拠だけで突っ込んでいくと結局人になっちゃう。その提案できるやつが、本当にサンプロさんのことを考える人が、その会社にいなかったらいないっていう話になっちゃうし。それってフリーになった人間がひょっとしたらいるかもしれないしっていう。
僕の会社のスタッフって代理店出身が多いんですよ。なんでかっていうと、代理店出身者が一番市場とか業界を俯瞰してみているんですよ。この会社にはこういう商品があって、この商品にはこの戦略が必要だっていうサービスの基本なので。代理店の仕事っていうのは。それは絶対にあると思うので、いい人に会えればできると思います。
乃村:年間20~30棟くらいのビルダーさんの資金的人的能力的リソースのないところは、どんな風にやるの?
林:本当は自社で代理店出身者を中途採用して、今の話を経営者として今後こういうふうになっていきたいっていう話をした上で、お前にはこういうふうになってほしいっていう。もちろん教育もしながら、内製化させた方がいいです。
加賀爪:今の話聞いていたら、なんか電通とか博報堂とか大きなそういう広告代理店出身の方が辞めて、自分の村とか町に帰って、そういう中小企業のいろんなところのお手伝いをするイケてる会社作ったら儲かるね。
林:儲かるし、そうなると思う。
青栁:実はそれLOCASでやってます。あんまり言ってないんですけど。派遣というか。今、林さんが言ったように僕も結局地元で見つけられなかったので、社員でそういう方を招き入れて、そういう部署を作ってっていうのをやって今があるんですけど。そこはすごく、その会社のビジョンにもよるかもしれないです。現状維持でいいっていう会社であればその必要ないかもしれないんですけど、でもやっぱり会社を成長させたいっていうビジョンがある方だったら是非それはお薦めかなと思いますね。
林:もうもっと戻ると集客って言うんだったらですよ、僕が言っているのは。
司会:それのことを言ってるんですよね。はい。
林:集客って言うんだったらどっちですかって話なんですよ。販売促進の集客の話をしているのか、広報戦略・ブランディング戦略としての集客の話をしているのか、どっちなんですかって言うのが一緒になりがちだから。それは絶対分けて考えた方がいいし。
乃村:それで言ったら、例えば、月の広告費が5万10万ですっていう会社がめちゃくちゃいるじゃん。ビルダーで。
林:チラシで5万しか打たないとしたら…
加賀爪:いや、だから数棟しかやっていなかったら。
林:あー…
乃村:数棟、サービスを通して年10棟くらいの工務店さんと会っていて、やっぱりその成長したいって言うのはもちろんみんなあるんだけど、先行投資をしてでもしたい人と、やはりなんか小さな積み上げを繰り返してやっていきたいとなった時に、一番相談受けるのが、じゃあ広告予算どれくらいで考えていますか、じゃあそれを最適化したりとか、効果最大化しましょうよってした時に、いや広告費月5万くらいまでで、月10万ぐらいまででってなっている会社っていうのが圧倒的に多くて。そこら辺は哲平ちゃん的に…
林:センスの見せ所ですよ。SNS戦略もそうだけど、ようはここ(頭)次第なんで。
乃村:もちろん。もちろんそう。
林:もし低予算で、効率よく成功を納めたいのであれば、いかに考えるかですよね。面白い広告を打ったり、人々に響く手法を、より頭とか体を使わなきゃいけないかなって思うので。
加賀爪:今でも乃村さんの話聞いて年間数棟しかやっていない工務店さんで、よう投資はせんと、はっきり言って経営者としてどうやねんって思うところもあるじゃないですか。でも、その絶対条件でじゃあ自分やったらどうやるかって決めたら多分OB紹介一択なんじゃないかなと思ったりしますね。
乃村:俺もそう思う。
加賀爪:だって、メディア持つとか、何か一発動画バズらせて、ものすごく注目される個人もいるわけだけど、そういう宝くじ的なことって難しくて。多分5万10万しかなくて年数棟しかやってなかったら、まず建てているものがね、ベツダイみたいに200棟やっている会社と同じようなものしか建てていられなかったら、そもそももう必要ないよねって話なんで。
じゃあ何かしらこだわりのあるものが数棟年間5、6やれているのであればそのこだわりにマッチしたお客さんはあんたじゃなきゃアカンってなっているわけだし、あんたしかアカーンってなっているお客さん次紹介してもらわないとうち潰れますねん。って言うたら、それはお金かけて。なんかちゃんと繋がっていって、それできるんじゃないかなってイメージはありますけどね。
林:そこは住宅業界は向かなきゃいけないね。ただ、ちょっと面白い話でOB紹介ってことはOBに対するファンコミュニティを作るべきじゃないですか。そうなると最終的にはメディアが必要でしょう。それがコミュニティとしてのあり方だと思うので、そこに向けた時に矛盾するかもしれないけど、絶対にオウンメディアを持つべき。
加賀爪:でも、そういう意味のメディアはモデルよね。
乃村:例えば、メディアを持って、魅力を伝えていきたいわけでしょ。で、いったら、その魅力というものでつながりをお客さんと作ると、それがグラデーションになっていくと。めっちゃ結びついているお客さんと、薄い人と。一方でその人間関係リレーションというか、お客さんとめっちゃ仲良いと。街行っても薬局行っても、外でも会うみたいな。で、この人間関係でグラデーションがあると。その小さなビルダーさん、今から成長途上のビルダーさんとかだと、やはりメディアを持ってって…。だから多分Doliveとかってそういうところをサポートするっていう意味ですか。
林:Doliveは情報を提供する。
乃村:情報を提供する。メディアが作れないところに対して、メディアを提供するではなくて、情報を提供していく?
林:そう、より暮らしに役立つような、想像できやすいような。要はシュミレーションできない限りは、おしゃれな暮らしとか楽しい暮らしってできないじゃないですか。そのための情報を人々は基本的に漫画とかアニメとか映画とかドラマとか本から得ているわけじゃないですか。じゃあ、その通りに暮らしに役立つ情報をね、暮らしの情報ニーズみたいなものを…話が進んじゃうんですけど、そのやっているところないじゃん?って俺は思って、Doliveはもっとエンタメに寄ったライフスタイルメディアとかの住宅業界のプレイヤーになっていく。
加賀爪:でもだから、ある意味、乃村さんが言ったようにそういうものが自社で作れない、持てないところに対して、これ使ってもいいよっていうものでもあるよね。
林:そうそうそう。全然あります。
加賀爪:ここら仕切るの大変ですね。
司会:いや、面白い。
加賀爪:このままずっと行きそうだな。
乃村:何か一個だけが欠落しているってないよね。
林、加賀爪:ないない。
乃村:先行投資することに対してだけは欠落しているけどあとキレッキレなんて経営者もいないし。だから結構、伸び悩むには伸び悩む能力がそれぞれリンクしていて。
加賀爪:している。
乃村:これも、伸び悩む方へ、伸び悩む方へ選択をされている。そこになんか気づきを与える発信をできるとかっていうのが、価値あるメディアな気がしていて。
司会:例えばですけど、向こう側で聞いている方たち。極論で言うと、年間5棟くらいの住宅会社っていうのは、あった方がいい?
乃村:僕は、あった方がいい。
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