林流「おれについてこい!」スタイルの根源
司会:今日大事な話が聞きたくて。哲平ちゃんに。
昨日とある某有名なVCフランチャイズの社長さんにお会いしてきて。そこもおしゃれな住宅で、ネットワーク作っているんですけど。そこで共通の話題で出たのが、おっしゃれな住宅とか商品提供しても、先程乃村さんが言っていたように、売っている工務店さんとかが全然ダサさかったり、スタッフがダサかったりあるじゃないですか。そういう意味では、ゼロキューブをはじめに哲平ちゃんが、そんなの関係ないと。お前らオシャレな俺たちに完全についてこいと。ついて来られないやつはもう置いていくぞと。そういう姿勢を初めて出してくれたのが業界で哲平さんかなって思っていて。この考え方というか、こうどっかで切り替えたところがあったのか、思うところがあったのか是非聞いてみたくて。
林:それは、僕自身が大分のベツダイのはじめ、仕組みを1年かけてみて回ってみた時に、住宅と不動産業界にはクリエイティブっていうものの物差しがそもそも全くなかったんですよね。
司会:全く?
林:うん、全くあるとは俺は思わなかったから、それを教育して回るとかそんなことをやるつもりはさらさらなくて。超レガシーな業界だし、一番大きな業界だし、大きな市場だと思うので。建設業とか不動産業とか。それを消費者に向けてこんなものがあったらいいな、を俺が作り続けて、提供し続ければ自ずとついてきてくれるだろうなっていうのはありました。
司会:エンドユーザーを先に?
林:そう。だからもう、エンドユーザーしか見ていないです。
司会:今も?
林:今も。うちのライフレーベルの加盟店さんたちにも言いますけど、加盟店さんたちのためにこんな商品作りましたっていう気はさらさらないです。
司会:なるほど。
林:全くないです。エンドユーザーが多分こういうもの欲しがるから、僕らはこういうのをプロダクターとして作っていきます。という姿勢だし、今の話も、僕からしたら販促の話と広報の話で分かれちゃっているから。それが住宅業界の中では一緒になっちゃっている。話の中で。
要は、この不動産の価値を売りたくて販売促進したいのか、会社の広告、看板をブランディングしたくて広報したいのか、全然違う話。大手なら、部署も違う話だし手法も違う話を全部一緒くたにしちゃっているんですよね、住宅業界って。いや、そもそもだろって。
じゃあなにを、What HowのWhat。何を、なんのためにっていうところが、会社の売上高を上げたい一点だけなんですよ。だから、なんのためにやりたいの?って。例えば、ここに不動産仕込みました、そのためにここに集客したい。これ販売促進なんですよ。これ、広告宣伝戦略ではなくて販売、要はSP戦略っていわれるもので、例えば、会社にお客さんを、ファンを作りたいってなるとブランディング戦略・広告戦略になるんだけど、そもそもメディアがないと意味がないんですよ、それって。受け皿がない。だからメディアを作った上でワンコミュニティを作っていきたいのか、それともこの不動産の価値のバリエーションを売りたいから販売戦略をしたいのかっていう話を一緒くたにしちゃっているんですよね。
僕はずっと言っているんですけどオウンドメディアがないと、これからの時代っていうのはスモールマスのコミュニティに対してはやっぱりアクションしづらいっていうのはある。ただ、工務店さん、ベツダイを見ていてもそうなんだけど、やっぱり売上高を短期的に作っていくためには建て売りとか売り建て、分譲住宅とかやりたがるので、そこに対しては販売戦略じゃないですか。
加賀爪:なるほど。
林:だから、薬局さんと同じですよ。やっていること。ポップアップ戦略、簡単にいうと。あれがようはセールスプロモーションっていう販売戦略なんですよ。
加賀爪:すごい聞いていたら背筋が伸びますね。どえらいこっちゃって。
乃村:なんかだんだん、声デカくなってきてる。笑
司会:いや、だからすごい切り口だな、と。
加賀爪:背筋ピンっとしたもん。
一同:笑
林:青栁さんが言っていることすぐやれるんですよ。ただ、細かい詳細、じゃあ何をやればいいのまでこの短時間で青栁さんは喋れないし、それをなかなか実践できる人ってこの業界いないですよね。
加賀爪:そうなんですけど、一緒くたにするしかないじゃないですか。所謂中小の工務店さんとか建築会社って。人員って言っても、ほとんどが現場監督、設計、営業みたいなところにいるわけで。
司会:広報もいないですもんね。
加賀爪:そうそう。そりゃあもう何もかも一緒くたに多能工するしかないやんみたいなことになっちゃている。
林:それはやっぱり、メディアを作って広報戦略、要はブランディング戦略っていうのを密に考えるべき。
司会:どこに頼めばいいんですか?
林:本来代理店ですよね。それを請け負うのが世の中でいうところの。どの大手だって広告代理店が入り込んでいて。本来アメリカだったらCIから、要は会社のコーポレートのブランドから戦略、もっというと商品開発まで広告代理店企業が考えるんですよ。
司会:えー!
林:それがマーケティング。日本は、要はチラシ屋さんだったりとかスペースをエージェントというか。こういうテレビのスポットがありますよ、雑誌の広告売りますよ、とかになっちゃっているからなんだけど。そもそもはやっぱり広告代理店の制作機能ってそういうことも考えるっていうのが必ずくっついているのだから、相談する相手としてはやっぱりそこに相談するのが一番正しいですよね。
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